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◆2018年10月29日

「空間除菌」に感染症予防効果は期待できる?

インフルエンザやノロウイルスなど、感染症が流行しやすい冬季になると、二酸化塩素による空間除菌をうたった商品(以下、空間除菌商品)がドラッグストアなどの売り場で目に付くようになる。「お部屋の空気まるごと除菌」などの宣伝文句は、感染症予防意識の高い消費者にとって、とても魅力的なものに映るかもしれない。

しかし、こうした空間除菌商品については、これまでもたびたび有効性が疑問視されてきた。

2011年に国民生活センターが行った調査1)においては、「二酸化塩素による部屋などの除菌をうたった商品は、様々な状況が考えられる生活空間で、どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない」と結論付けられた。また、安全性についても、米国産業衛生専門家会議(ACGIH)が定めている大気中の二酸化塩素の許容濃度(0.1ppm2))を超える商品があったり、一方で、二酸化塩素の放散がほとんど確認できない商品も存在し、使用の際に注意が必要とされた。14年3月には、消費者庁が、二酸化塩素を利用した空間除菌を標榜する販売業者17社に対して、広告表記に関する措置命令を下している3)

さらに、首から名札のようにぶら下げるタイプで身体に装着する、空間除菌グッズ4製品の二酸化塩素ガス放散について検討した報告5)では、どの製品においても10cm離れた場所で二酸化塩素はほとんど検出されなかったという結果になっている。少なくとも微生物除去効果は期待できないものと考えられる。(日経DI Online)